平野耕太 「ドリフターズ」2巻 感想

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ツイッターの名物おじさんでおなじみの(笑)、平野 耕太センセイの最新刊
「ドリフターズ」2巻をようやく読みました。

エルフ達の住む異世界に召喚された、人間世界の歴戦の英雄達が
「漂流者(=ドリフターズ)」と「廃棄物」と2つの陣営にに分かれて
戦うという、歴史オタなら誰しも一度は夢想するドリームマッチが、
ヒラコー節としか言いようのない、独特の濃厚な絵のタッチと
セリフまわしで炸裂する痛快国盗りバトルマンガ。

前巻では主人公:島津豊久、織田信長、那須与一たちドリフターズが
異世界で集結するさまが描かれましたが、今回の2巻では、
ドリフたちが本格的にエルフ達の国盗りを開始、そしてついに
敵対する廃棄物:ジャンヌ・ダルク、ジルドレとの戦闘が始まります。


ドリフターズ 2巻 (ヤングキングコミックス) 平野 耕太 (著)
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さてこの2巻ですが、とにかく織田信長がカッコよすぎ!

とくに物語中のところどころで語られる冷静で合理的な戦争哲学は、
結構読んでて勉強になりますマジで。
(このへん、ヒラコー先生の軍事・歴史オタ知識が全開に出てますね)

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ヒラコー先生の信長LOVEっぷりがひしひしと感じられるんですが、
その一方で主人公:島津豊久の存在感がどうにも薄い感じするのも事実。

戦略の天才でしかもどこか人間臭い信長や、
弓の達人でマイペースな那須与一と比べて、
豊久は剣の達人というよりは、単純に力で強引に敵の首を叩っ切ることに
喜びを覚える「狂戦士」として描かれており、それゆえに読んでて
どこかつかみどころのない、感情移入しにくいキャラになっちゃってる。

まあ信長って、前作「ヘルシング」の主人公:アーカードに一番近い
キャラだし、ヒラコー先生が描きやすいってのもあるかもね。
逆に豊久については、先生もまだキャラをつかみきれてないような、
そんな感じがするな。
まあ今後の展開で、豊久のキャラもより詳しく描かれていくのだろうけど。

そして廃棄物のボス:黒王の正体が、イエス・キリストであることを
匂わせる描写もいくつか登場してますね。
(兵士のキズを手だけで癒したり、掌に釘を打たれたあとがあったり)。

以前からネットでも「黒王ってキリストなんじゃ?」と言われていたけど、
正解なのかなやっぱり。
ミスリーディングって可能性もあるけど、自分としては、ここはストレートに
キリストであって欲しいな。そのほうが絶対盛り上がるし。

世界の古今東西の英雄が戦い合う、という展開は漫画・アニメ・小説・映画などなどで
かなり使い古された設定ではあるけど、この「ドリフターズ」を読んでると、
どんな陳腐な設定でも、そこに作者の個性、キャラに対する解釈、好み、演出などが
うまく乗れば、いくらでも新しいモノが描けるんだな、と思います。

もう完全にヒラコー先生にしか描きえない、血と暴力と黒と狂気と言葉、
そして脱力ギャグで構築された「ドリフターズ」。
やっぱり面白いぜ!


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