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フィルターバブルがヤヴァい!イーライ・パリサー『「閉じこもるインターネット』

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2人の人間がグーグルを使って同じ言葉を検索したにも関わらず、なぜか人によって異なる検索結果が表示される。

そんな「ええっ!?」なエピソードから始まる本書「閉じこもるインターネット グーグル・パーソナライズ・民主主義」(イーライ・パリサー:著/井口耕二:訳)は、現在のインターネットを密かに侵食している「フィルターバブル」の脅威を明らかにしている。





同じ言葉を検索したのに、なぜユーザーごとに結果が異なるのか?
それは検索エンジンのなかに組み込まれている「フィルター」機能によるものだ。

・膨大なネットの情報から、各ユーザーの興味のありそうなモノだけを、フィルターで抽出して提示してくれる。

・過去にユーザーがクリックしたサイトやSNSでの発言からユーザーの興味関心の傾向を分析し、常にフィルターにフィードバックしてユーザーごとに最適化する(=パーソナライズ)。

・グーグルだけでなく、フェイスブック、アマゾンな、あらゆるネットサービスにフィルターは使用されている。
 つまり我々はネットを使っているとき、常にフィルターの泡、「フィルターバブル」に包まれている。


要するに自分の趣味嗜好にあったサイトやモノを優先的に表示してくれるのがフィルターの役目。ワタシがグーグルであれこれ検索するとやたら2ちゃんまとめサイトの記事が並ぶのも(苦笑)、アマゾンのおすすめ一覧がやたらワタシのツボを押さえたものが多いのも、実はこのフィルタリングのおかげというわけ。

いやいや、自分の好きなモノだけ選んで教えてくれるなら、別に悪いことじゃないやん?むしろ効率的だし素敵やん?
ところがそうは問屋がおろさない。本書の作者は語る。フィルターバブルは人間の成長を停滞させ、洗脳を促し、自分のアイデンティそのものを変えてしまいかねない、と。

・フィルタリングによって思わぬモノとの出会いがなくなり、成長や革新のチャンスが失われる。自分が知らないモノ、興味のないモノはフィルタリングによって隠されてしまうため、知らないことはいつまで経っても知らないままになってしまう。

・自分のある発言をもとにフィルターがパーソナライズされた結果、その発言をより強化する情報ばかりが集まり、その情報をもとにさらにフィルターがパーソナライズされ・・・を繰り返してどんどんフィルタリングが偏ってきてしまう

・フィルタリングが偏っていくと、それに合わせてユーザーの言動や意見、思想もまた変わっていく。つまり企業や政府が自分達の都合のいいようにフィルタリングの傾向を偏らせることで、ユーザーを洗脳し支配できる危険性がある(要するにステマ乙ってことやね)


そしてなにより怖いのは、フィルターは決して表に現れないので、フィルターの存在をユーザーが認識できないということ。
自分に対してどんなフィルターがかかっているのか?
そのフィルターにどんな意図が含まれているのか?
そのサイトをクリックしたのは本当に自分の意志によるものか?
いやそもそも現在フィルターが働いているのかどうかさえ、ユーザーからは全く把握することができない。
いつの間にか僕らはフィルターバブルに包まれ、自分の意志ではない何者かの意志によって検索したり買い物をしているのかもしれない。

ワタシが本書と出会ったのはアマゾンではなく、京都のジュンク堂書店をたまたまプラプラ歩いていた時だった。
本当に何の予備知識もなく、タイトルだけ見て「なんか引きこもりとネットの関係を論じた本か?」などと勘違いして買ったのだ。
普段アマゾンでは漫画やバカ本ばかり買ってるので、私のアマゾンのオススメには絶対この本は上がらなかったはず。
まさに「フィルタリングによって思わぬモノとの出会いが無くなっていた」状態だったわけ。

本書のラストでいくつかの解決策を示唆しているけど、とりあえず僕たちがすべきなのはまずフィルターの存在を知ること、なんか最近ネットがつまんない、情報が偏ってると思ったらフィルターの存在を疑うこと、そして何より少しネットの時間を減らして外に出よう、ということ。外を歩けば、ワタシと本書のように思いがけないモノに出会えるし、街行くカップルを見れば恋愛は「ただしイケメンに限る」モノじゃないこともよーくわかるし。




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2人の人間がグーグルを使って同じ言葉を検索したにも関わらず、なぜか人によって異なる検索結果が表示される。そんな「ええっ!?」なエピソードから始まる本書「閉じこもるインターネ...
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