水曜どうでしょうのディレクターがお悩み相談!? 『続・悩むだけ損!』

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原付西日本制覇のDVDが発売され、そしてTVでも最新作が放送中と、只今ワタシの中でがぜん盛り上がっている「水曜どうでしょう」。

そんなマイ「水どう」ブームのさなか、番組の名物ディレクター・藤村さんと嬉野さんのお悩み相談本、『続・悩むだけ損!』を本屋で見かけたので、ついつい買ってみた。

あの一度聴いたら耳から離れないガハハ笑いでおなじみの、豪快でいい加減な藤村D。
普段は寡黙なカメラマンだけど、ときおりド天然ぶりを見せる嬉野D。

そんな番組内のイメージを抱いていたので、この本もお悩み相談本とはいえ、相談者の悩みに対して2人が「水どう」の内幕バナシを盛り込みつつ、テキトーに笑って答えてるような軽〜い内容を想像していた。

しかし実際に読んでみると、「水どう」という一大コンテンツを作り上げた有名ディレクターとしての驕りは無く、番組や大泉さん達にまつわるエピソードもほとんど無い。

相談者の言葉をひとつひとつ吟味して丁寧に持論を組み立てていく藤村Dと、自分の思いを語っていくうちに時に哲学的に、時に迷走しだす(笑)嬉野Dという2人の個性が出ているものの、本書の中にあるのは、あくまでひとりの家庭人であり、サラリーマンであり、酸いも甘いも噛み分けた中年男である2人が、ひたすら誠実かつ生真面目に悩みに答える姿なのだった。

よくあるお悩み相談って、有名な作家や文化人が、相談者を上から目線で説教したり、予想外のアクロバティックな回答で相談者や読者を驚かせるだけだったり、グウの音も出ない正論だけど「いやその通りだけど、それができたらはじめから苦労しねえよ!」という印象を与えるだけだったりする。

一方、この本で藤村Dと嬉野Dが語るのは、例えば「自分や周りの変化を受け入れましょうよ」、「家庭を築いたほうがいいよ」、「クリエイターにはしかるべき対価を払おうよ」などなど、ごく普通で、地味で、堅実な回答である。

しかしそこには「自分達もそんなたいした者じゃないけど、でもそれなりに頑張ってどうにかここまで生きてきたんだよ。だからアンタの言うこともよくわかるよ。大丈夫だよ」という声が聞こえてくるような、相談者に対する優しい態度にあふれている。

有名番組に携わったとはいえ、平凡なサラリーマン人生を歩んできた人達だからこそ語れる言葉。
それは同じく平凡な人生を歩む自分の心にすんなりと入りこみ、強い説得力を持つ。
おかげで読みだしたらグッと心が引き寄せられて止まらなくなり、最後まで一気に読みふけってしまった。

悩みに対して真剣に考え抜こうとする誠実さ。
そして悩める者への共感と優しいまなざし。

この2つがあれば、たとえその答えが15点でも、きっと人は救われる。
そんなことを気づかせてくれた一冊。




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