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確かにスゴイ!けど・・・ 高畑勲最新作 『かぐや姫の物語』 感想

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高畑勲監督作品の「かぐや姫の物語」を公開初日に観てきました。

当初は、今年の夏に公開された宮崎駿監督の「風立ちぬ」と同時公開とPRされてたものの結局遅れ、完成までに8年を要してようやく公開となった本作。

予告編でのかぐや姫の描線と動きが本当にインパクト十分で、こりゃもしかしてとんでもない作品かも!?とかねてから期待していたのです。


【ジブリ新作】かぐや姫の物語 最新予告ノーカット版(Youtube)



で、実際に観た感想ですが。

凄い。けど、面白くない。

凄いのは、やはりアニメーション。
鉛筆の柔らかいタッチで描かれた色とりどりの風景と、どこまでも丁寧かつ精密に描かれたキャラクターの動き。
特に主人公であるかぐや姫の、赤ん坊の時の動き、怒りに駆られて都を疾走する時の動き、桜吹雪の中を舞い踊る動きが本当にすさまじく、まさに「動く芸術」と呼びたくなるほどのクオリティだった。

そして面白くないのは、ストーリー。
本作のストーリーはおなじみの「竹取物語」を忠実に沿っているんだけど、そもそも原作の「竹取物語」のハナシ自体が地味だし、ヒロインのかぐや姫も自分のわがままで求婚してきた男たちを困らせたり、育ててくれた老夫婦を捨てて一人で故郷の月へ帰っちゃうなど、今ひとつ感情移入しにくい面がある。
(この点についてはパンフの記事の中で高畑監督も指摘している)

それに劇中でかぐや姫が月に来た理由、そして月に帰らなくてはいけない理由がもうひとつ説明不足で、パンフに高畑監督が書いている本作の裏設定を事前に読んでおかないと、「姫の犯した罪と罰」の意味がなかなか理解しにくいと思う。

ただ、テーマは共感できるものがあった。
かぐや姫は月に帰る宿命を知り、はじめて自分の人生の意味を知る。
それは日頃ただ漫然と生きる僕たち人間が、病気などで自らの死の運命を目の当たりにしたとき、はじめて生きることの素晴らしさを知るということのメタファーである。

自分も三十路を超えて、ふと「自分の人生の意味って何なんだろう?」なんて益体も無いこと考えちゃうお年頃なモンだから、かぐや姫が地球に生を受けて本当にやりたかったこと、本当に会いたかった人に気づき、幼馴染の捨丸くんと手をつないで空と海と大地を駆けていくシーンは、その後のかぐや姫の運命を知っているだけになおさらジンワリと来た。

アニメーションは文句なし。テーマも悪くない。でもおハナシがどうにも地味。
なので1回観ちゃうと、またもう1回観たいとはあまり思えないんだよなあ。
同じ地味なおハナシだった宮崎駿の「風立ちぬ」は、すごくエンターテイメントしてたのになあ。
高畑勲はアニメーションの技術を徹底的に追求する方に感心がある人で、それがこういう作風の違いに現れたのかもしれない。そんなことをフッと思ったのでした。



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