伝説のカルト漫画『地上最強の男 竜』を読む

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サブカル界隈で有名な伝説のカルト漫画、「地上最強の男 竜」(風忍&ダイナミックプロ)をたまたま入手したのですが、本書を語る際によく取り上げられる「主人公である地上最強の空手家:雷門竜が、現代に復活したイエス・キリストや宮本武蔵、ブルース・リーと戦う」といったトンデモっぷりを笑ってやろうといったカンジで読みはじめたところ、そんな姑息な下心など容赦なく吹っ飛ばされるような、全編をつらぬく余りの過激&電波っぷりに年甲斐もなくド肝を抜かれてしまい、未読の方にも少しでもこの衝撃を共有したく、このような拙文をしたためている次第でございます。

(注:以下、ネタバレ全開です!)




主人公の雷門竜はどんな相手でも0.2秒で倒しちゃう地上最強の男。そのあまりの強さを恐れた師匠・道鏡は竜にけっして取れない仮面をかぶせ、その力を封印する。さらには竜の実妹にも恐れられて、父の作った秘密基地のような部屋に閉じ込められてしまう(かわいそう)。

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そこへ師匠・道鏡と一人の女が竜を襲う。女の正体はかつて竜が空手大会で殺した男の恋人:二階堂邦子だった。竜の蹴りで頭部が爆散しちゃった恋人の復讐を誓い、5年に渡り道鏡の元で修行してきたのだ(かつてアイドル歌手だった邦子が、修行のせいで頭に回転ノコギリをつける人に・・・)。

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仮面によって力を封印された竜は、道鏡と邦子に苦戦を強いられる。しかし竜の実妹が邦子に蹴り上げられ、頭が潰れて死んでしまうと(幼女に対しても容赦無さすぎ!)、竜は怒りのあまり逆上。結局、邦子は竜にねじり殺され、さらになぜか秘密の部屋が爆発して竜はひとりぼっちになる。一方、道鏡は仏の導きで念力を増幅する塔へと入り、チャクラの力で全世界から仏像を呼び寄せる。宙を舞う無数の仏像が割れると、そこから人間の臓器が次々に飛び出して組み合わさり、救世主:イエス・キリストが誕生する(なぜかは聞いちゃいけない)。

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イエスは竜を倒すため、奇跡を起こして世界で一番強い男、宮本武蔵とブルース・リーをこの世に復活させる。
(この組み合わせの発想がもはや天才の領域・・・)

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一方の竜は徒歩で恐山にたどり着き、イタコに呼び寄せられた実妹の霊に首を絞められたりしながらも、いきなり現れた弥勒菩薩から道鏡を殺せと命じられる。何が何だかよくわからないまま山を出た竜は車に轢かれ、入院する(弱い)。そこに現れた宮本武蔵とブルース・リー、そしてイエス・キリスト。絶対絶命の竜だったが、そのとき謎の力が働いて竜に力が戻り、武蔵とリーを文字通り粉砕。ついに竜は自分の正体を知る。竜はこの地球上に誕生した or これから誕生する子供たちの想念によって生まれた存在だったのだ(な、なんだってー!)。 子供たちの清い魂を守るため、竜は物質文明の奴隷となり心を失った全ての大人たちを殺すことを決意する(ヤバイ)。

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イエス・キリストの正体は、心の汚れた大人たちの想念が呼び寄せた悪魔だった。正体を現したイエスによって竜は宇宙に飛ばされるも、悪魔や核ミサイルを打ち倒して地上に帰還、最後はパンチで地上を真っ二つにしてイエスを倒す(もう何も言葉が出ない)。その後、世界中から命を狙われる竜だったが、地上最強の男の前にもはや敵は無い。こうして地球から全ての大人を皆殺しにした竜は使命を終え、天国へ至る階段へ登っていくのだった・・・(THE END)。



・・・以上が「地上最強の男 竜」のあらすじですが、書いてる自分も一体コレがどういう話だったのか、未だによくわかりません。格闘技マンガだと思ってたら、実はデビルマンだったとかどういうことなの。あと地球を浄化するために全ての大人を殺し、子供たちだけの世界にするってのはポル・ポトのクメール・ルージュの思想に近いものがあり、竜が去り子供たちだけが残された世界の行く末とかどうあがいても絶望なんですが大丈夫なんでしょうか。ともあれ、ここ最近はずっと売れ線のライトなマンガばかり読んできたせいで、こういう色んな意味で濃厚なマンガに出会うと、まだまだ人生には知らないことがたくさんあるんだなと襟を正す思いですが、別に知らなくていいこともたくさんあるんだとも思う今日この頃です。



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お、面白い!(笑) 

すみませんあらすじ読んで吹き出してしまいました(笑)
設定がぶっとんでるというか斬新すぎるというか、ツッコミどころが多すぎて面白すぎますね!

ブルースリーまで出してくるところが凄いww
いいのかこれww

あらすじだけ読むと結構グロイ感じもしますけど、設定がぶっとびすぎててグロイとかどうでもよくなってきました。

Re: お、面白い!(笑) 

>みずきさん

すみません、内容があまりに凄かったので熱に浮かされたように記事を書いてしまいました(笑)
読んでいただいてありがとうございます!
しかし戦隊やライダーの中に、こんな電波マンガについての記事が混ざってるこのブログの統一性の無さに、自分自身ビックリだ(無責任)。

正直グロいシーンもいくつかあるのですが、「いや何もそこまでしなくても」と言いたくなるくらい描写がブッ飛んでるのでむしろギャグになっちゃってます。
あとはやっぱり、イエス・キリスト、宮本武蔵、ブルース・リーという人選の組み合わせが最高です。編集者は誰も止めなかったんでしょうか・・・。

もしどこかでこの本見かけたら、ぜひパラパラとめくってみてください。
400ページくらいあるのですが、ストーリーを追うだけなら10分で読み終えられます(笑)


男と女の凄絶デスマッチ最高! 

初めまして。このマンガ大昔に読みました。印象的だったのが、竜と邦子の凄絶デスマッチ。妹を殺された竜の恨みと、恋人を殺された邦子の恨みが互角にぶつかり、最終的には竜が勝ちましたが、邦子がノコヘルで竜を吊り上げた時は、一瞬でしたが邦子の勝ちでした。2人の恨みをともに晴らしてくれた風忍さんは、意外と優しい人かな? って思ったものです。

Re: 男と女の凄絶デスマッチ最高! 

> ユウチャンさん

コメントありがとうございます。

「地上最強の男 竜」は本当に最初から最後までインパクト強すぎる漫画でした。
未だに私のトラウマになってます(笑)

邦子の恋人の死もムチャクチャでしたが、修行した邦子のノコヘル姿も強烈すぎ!
老師の協力があったとはいえ、地上最強の男と言われた竜を邦子は追い詰めてるんですよね。
竜も邦子に妹を殺され、ともに復讐の鬼と化した二人のバトルはすごい密度でした。
風忍先生は本当に天才だと思います。また久々に読み返してみます。



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